自然と不自然
最近読んだ本で興味深く考えさせられる文章の一つがありました。
洋服で例えれば、人は生まれてくるときは何も身に着けていない裸のまま世の中に生をうけ、力強い産声とともに人間社会の一員として歩み始めます。西洋神話の世界では初めての人間、アダムとイブは裸のまま楽園に生まれ罪を犯して楽園追放とともに洋服を身にまとうことになったとのことです。
動物たちは生まれたままの状態で何も身にまとうことのないまま環境と社会に適応し生涯を暮らしています。人の暮らしは自然と反対に不自然を認識し工夫して文明の進化とともに発展してきたとも言えるという内容もありました。
確かにと、うなづき改めて住居も同じように洞窟から竪穴住居と時代ごとに進化し私たちに安心と快適を与えてくれる家づくりになっています。快適さは不自然から生まれ不自然を認識し自然の営みを大切にしていくことの大事さをもっと考え工夫することがものづくりに携わる人の使命かと考えさせられました。地球環境しかり世界で起こっている問題の本質を見る視点を大事にしていきたいと思います。
松井進