線一本

お客様も納得の良い間取りができたからといって、それだけで良い家、良い暮らしができるわけではありません。

間取りはあくまで住宅の要素の一部であり、
高さ関係、窓の位置、光や風の入り方、どのような材料を使ってどのようにつくるのか、
できあがる空間を想像しながら、様々な要素を検討していくことで初めて、良いものができるのだと思います。

高さ、位置、素材、納まり、、そういった詳細の検討をしていると、
図面の線を一本引くのにも時間を要してしまうことがあります。
住みごこち、使いごこちのよいものになっているか、見た目はきれいか、
コストはどうか、自己満足の設計になっていないか、、。
あらゆる視点から判断していかなければなりません。

その一つ一つの判断を間違えないよう、日頃から良い建築を見て体験し、情報を集め、学びながら、
図面の線一本一本に明確な意図をもって設計し、住まい手にとってより良い空間をご提案できるようにしていきたいです。

藤井南帆