建築費の今

ウッドショックという言葉を耳にされた方もいらっしゃると思います。日本の木材自給率は、R3年で41.1%(林野庁調査)となっており、輸入木材の高騰により国産材需要が高まったことによる自給率アップを含めても、50%に満たないのが実状だそうです。

弊社では、地域材を使い続け、天竜のストックヤードに≒1年分の物件を賄えるようストックし続けてきました。そのため、遅れやストップもなく予定通り工事を進めることができました。

こうした取り組みが間違っていなかったと思えた瞬間でもあり、協力いただいている関係業者さんあってこそのことと思います。継続してきたからこそ、ご協力いただけたというのもあります。

その後は、木材だけでなく、輸送費やコンクリート材料、残土、板金、左官、建材、住宅設備機器なども単価が上がり、加えて性能のアップをしていくため、主に省エネ性能の向上にかける費用も2年前を振り返ると上がっているなと感じます。

建築に関わらず、日頃の生活の中でも、電気代や食品、日用品などの物価上昇が重なり、このような中で、建築にかける予算を決めることは、難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

↓ 弊社ストックヤードの様子

    

限られた予算の中で何にお金を掛ければよいのか。
考え方は人それぞれですが、大きく分けると後で手を加えようと思うと大掛かりになることと、引き渡し後でも設置できるものと2つあると思います。

前者は長期優良住宅の基準に共通することが多いように思います。耐震性、構造躯体等の劣化対策、維持管理、省エネルギー対策等です。

これは、家が長持ちするための措置や、建て替えのサイクルをゆるやかにし、適切に維持管理しながら、良好な状態で使用することに繋がりますからどんなに良い家でも、性能が担保されなければ住まい手が手放すことにつながりかねないと思うと、ポイントを押さえていると思います。

サン工房がつくる長期優良住宅についてはこちら

後者は、水廻りなど設備類、寿命がある程度きまっていて、現在15年から20年目のお客様から交換工事の依頼が来る部分です。最新のものがどんどん発売されることもあり、更新頻度が高いのも要因かと思います。

省エネルギー性に関わる設備も寿命はあるので、メンテや交換も視野に入れます。他に内装の仕上げや、間仕切りの建具、本棚などの家具も家族のライフスタイルに合わせて、ご依頼いただくことがあります。こういったものは後でも変えることはできます。

仕上げ材のなかでも機能が加わっている場合(調湿作用、殺菌効果など)は、先に採用しておいてよかった!というお声をいただくことも多いです。

日本の気候風土に合った機能を持った素材は採用を優先しても、満足度が高いことに繋がっておりますので、採用を検討されてもよいかもしれません。

  

来年はどんな年になっているのか。

よりよい選択をお勧めできるよう、今から準備していきたいと思います。

山口江梨子

参考ブログ
「建て時」
「コストバランスのデザイン」

 

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