わたしだけの特等席
桜の綺麗な季節になりまして、設計させて頂いたお住まいの窓から桜がどのように見えるか、確認も含めお邪魔して参りました。
外はお花見の人で大変賑わっておりますが、室内は至って静か。
そして計画した窓から綺麗に外の景色を切り取っており、ひと安心。
すでに窓辺で桜吹雪をひとり堪能している先客がおりました。
その先客の窓際の使い方は、わたしも想定外でしたが室内から屋外じっと見つめている姿を見ていると、とっても心地よさそうで室内に多幸感あふれる空気をつくってくれます。
窓は大きければ良いという事ではなく、周辺環境に寄り添いながら、見たいもの見えたくないものをよく考えながら設計する大切さを改めて感じました。
カーテンを閉めっぱなし前提の暮らしであれば何でも良いのですが、そうではなく外の景色を室内につなぎ外も内も一体とすると室内も広く見えて、四季の移ろいを感じる事もできます。また外と内のつながりを日本人は古くから大切にしてきました。
とはいえ住まいに求められる断熱性能もとても大切なので、相反する課題でもありますが、そのバランスを考える事も忘れてはいけません。
先客の心地よさそうな背中と緩やかに時の流れる室内空間に、しばし仕事を忘れて癒されました。
ありがとうございます!
岡本 茂揮
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