建築パートナー
世間には数多の住宅会社や工務店があり、俗に”元請け”という形で生業についております。各社それぞれに家づくりにおいては考え方や価値観、造り方の違いや造る建物の個性の違いがあります。お客様も色々なところから情報を入手したり、HPやインスタなどでもご自身の気に入った会社を選ばれることと存じます。
しかし、各社での違いはあれどほぼほぼ共通していることといえば、”元請け”と”下請け”という関係性から成り立っており、自社で全ての施工をできるといった住宅会社や工務店は数少ないことです。実際にそれを実行されているずばらしい会社さんもあると思いますが、多くは前者の類に入りますね。
これは建築だけに限ったことではありません。魚であれば、漁師さん達が荒波の中命をかけて漁をしてくれる、とれた魚介を食卓まで提供してくれる方々がいるからこそ、我々が日常口にすることができます。
木材であれば、険しい急斜面の中を命がけで大きな木を切り倒してくれて、それを製材し製品にしてくれる方がいるからこそ、住宅などの資材に使用することができます。他にもまだまだありますがキリがなくなってしまうのでこの辺で。
そう考えると我々建築会社も本当に色々な方々の力を借りることで、建物を造ることが可能となります。
元請けは元請けとしての責務は当然としてありますが、ただ単に元請けと下請けという関係性ではなく、良き建築パートナーとしてお互いに協力し、研鑽し、精進し、お客様や社会から求められるものに応え、欲を言えば想像を超えるものを造り、それを建築パートナーとして提供し続けていくというのが大事だと考えます。
また継続することでお客様にも安心していただくこともとても大切なことです。
金原陽一