「手放す」
ここ数か月、お客様から刺激をいただき、持ち物の整理や片付を続行中です。
玄関廻りに取り掛かっていて、下駄箱の中に20年以上使っている靴が2足あることに気づきました。
そもそもなぜ、今も履き続けているのか考えてみると
①長時間歩いても疲れない
②素材そのものが劣化しない
③修理可能で手入れすれば蘇る
④やわらかい革でボロネーゼ製法という方法でつくられている
の4つが共通点でした。
今更ですが、調べてみて2足の製法が同じだったことを知りました。
ボロネーゼ製法とは、靴の前方が革を袋状にしてつくられたものだそうで、
足に吸い付くような感覚で長時間履いても疲れにくいそうです。
ただ作成にかかる工程が多く、手間がかかるので、作っている会社が限られるとのこと。
実際2足の内、1足の会社は、10年ほどまえに無くなってしまいました。
物の背景を知り、かけられた手間暇を考えると、壊れるまではメンテしながら履き続けようと思いました。
結局、長時間履いていると違和感のある、3年前に購入した靴を2足手放しました。
特に夏の暑い日のアスファルトの上を歩く時や、長時間立っているときなど
脚が疲れてしまうためです。購入時に試し履きしても、長時間の使用感は分からないものですね。
「手放す」=「残すべきものを決める」ことであり
自分に合っているものは何で、どのようなものを選択し、買うべきかを
見つめなおす時間になりました。
もしお引越しや、建て替えで荷物の整理をする予定がある方がいましたら
少しずつ、じっくりと残すものと向き合って、自分の趣味趣向や
好ましいと感じるものについて分析してみると面白いかもしれませんね。
引き続き、手放すことを進めて行きたいと思います。
山口江梨子