「生活」と「暮らし」
「生活」と「暮らし」
それぞれの言葉を画像検索してみるととても面白い結果が出て来ます。
「生活」は、人が生きていくための、社会的な行動や、生物的な行為のことが主に出てきました。
「暮らし」は、様々な住まいや、人、生活の道具など、イキイキした画像がたくさん出てきました。
普段は同じような意味で使われる言葉ですが、ネット上で使われている言葉のイメージは全然異なっていますね。
せっかくなので、住宅の設計者として、これを家に絡めて考えてみます。
家は「生活の器」と言われたりします。
寝て、食べて、寛いで、入浴して、身支度をして、必要なモノが置けて…、人間が社会で生きていくため必要な行為を行う場、という意味だと思います。
一方で、「暮らしを営む場所」と言われることもあります。
丁寧な暮らし、心地よい暮らし、シンプルな暮らし、豊かな暮らし、大人の暮らし、田舎暮らし、住まう方それぞれのこだわりや、ポリシー、考え方、生き方などの個性を反映した時を過ごす場所、という意味だと思います。
家を「生活の場」と捉えるのか、「暮らしを営む場所」と捉えるのか、私は造り手として、やっぱり両方の意味で捉えたいと思います。
ただその2つには順番があります。
過不足ない「生活」を送れるのは大前提の必須条件。(先)
その上で、出来るだけ住まい手が望む「暮らし」を叶える。(後)
「生活」がダメだと全然ダメな家だけど、「暮らし」が実現できていない家も味がしない。
欲張りな捉え方だけど、その分、やりがいがある。
これからも、そんな欲張りな家を住まい手の皆様に寄り添って、造っていきたいと思います。
以上、ネット検索からの考察でした。
大西等
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