まといの家 施工編

前回のブログ「まといの家 改修計画」(←リンクをクリック)に続いて、施工中の様子をご紹介します。

まずは解体工事から。
既存の柱を残すところ、残さずに解体するところなど、計画と範囲に注意しながら解体を進めます。

 

湿式の浴室はタイルの割れや隙間などから水が浸入し、構造材が腐っているケースが多々あるので注意が必要です。
今回は幸い浸水の形跡もなく、取替が必要な構造材もありませんでした。

段差解消のために床の高さを変更する箇所は、下地から新たに施工していきます。
現在の新築と同様に、鋼製束を使い、大引き・根太には耐蟻性の高い桧材を用います。

ダイニングキッチンの天井にはチェリーのリブ天井を張っていきます。
本物の素材だからこそ、中には節が目立つものや色味に大きな違いのあるものが混在します。
大工の黒田さんが丁寧に選別し、相応しくないものは取り除き、バランスを調整しながら張り上げていきます。

LDKは良好な既存の床を活かし、新しいチークの無垢床を増張りします。
良好とはいえ、将来的に複層フローリングの剝離が歩行感を損なうことのないよう1枚ずつ上からビスを打ち付け、下地を整えてから施工を進めました。

造り付けのベンチ収納兼テレビボードを搬入します。
職人たちの尽力により、4m近いチェリーの無垢巾接ぎ板がご用意できました。
接合箇所がきれいに納まるよう、慎重に確認している様子がうかがえます。

玄関ホールには桧の無垢床を増張りします。
増張りとすることで、省コストとなるだけでなく和室につながる敷居の段差が解消されます。

LDKは珪藻土の塗壁で仕上げます。
下地のプラスターボードの凹凸をパテ処理したあと、左官職人が丁寧な手仕事で仕上げていきます。

2階の寝室などは壁紙で仕上げます。
貼りにくい天井は、内装の職人が二人掛かりでおこないます。

2階のトイレは露出していた排水配管を移動し、隠蔽します。
水道の職人が新しいトイレに必要な配管の位置を確認しながら、切り回しをしていきます。

こうして、多くの職人の手間暇と想いが重なり、築30年を経た住まいが次の世代に受け継がれていきました。
現場に足を運ぶたびに、何を工夫し、どう丁寧に施工しているかを教えてくださった黒田大工さん。
ここでは紹介しきれない、沢山の配慮がご家族の暮らしを末永く支えていくことと思います。

また撮影が出来ましたら、完成した姿をご紹介させていただきます。

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