能登半島地震を受けて、あらためて耐震について考える
元日に起きた能登半島地震を受けて、
あらためて耐震について考えたいと思います。
まずは、今回の地震の規模は
国交省の発表によると、
最大震度は7、マグニチュードは7.6となっています。
近年の大地震どほぼ同規模の地震でした。
1995年の阪神淡路大震災
最大震度が7、マグニチュード7.3
2011年の東日本大震災
最大震度が7、マグニチュード9.0
2016年の熊本地震
1回目:最大震度が7、マグニチュード6.5
2回目:最大震度が7、マグニチュード7.3
震度7とは、耐震性の低い建物が倒壊するレベルですから
今回の地震でも、古い建物が倒壊していました。
出典≫気象庁HP
しかし、今の一番厳しい耐震基準(耐震等級3)では
震度7クラスの地震では、ほとんど倒壊しません。
これは、熊本地震における国の被害調査でも明らかになっています。
https://www.mlit.go.jp/common/001155087.pdf
建物の耐震基準は、
大地震が起こるたびに厳しくなってきていますので、
今の建物は、この時よりもさらに強くなっています。
つまり、建物はよっぽど大丈夫なはずなんです。
でも、実際のニューズ映像では、
比較的新しい建物も被害を受けていました。
なぜでしょう?
今回の地震の調査報告はまだ出ていませんので、
まったく私の勝手な推察に過ぎませんが、
私は、その建物が建っている場所が原因じゃないかと思います。
具体的には、崖地に建っているもしくは、弱い地盤の上に建っているでは無いかと思うんです。
弱い地盤では、揺れが大きくなり、建物の被害も大きくなります。
通常の地盤では耐えれた地震でも、地盤が弱いと耐えられない可能性が出てきます。
さらに崖地では、土砂崩れや地滑りが起こりやすく
これは、どんなに建物を耐震性を高めても被害を防ぐことが出来ません。
まだまだ、浅い考察ではありますが、
万が一の時に、家族の命を守るという目的を果たすためには、
建物の耐震性を高めるだけではなく、
安定した場所に建てるということも重要だと
あらためて感じました。
地盤に関するリスク(南海トラフ地震時の予測震度や土砂災害の起こりやすい場所)は、
自治体のハザードマップで公表されていますので
これから住む場所を決める方は、是非参考にして下さい。
尚、地盤の安全性や家の耐震についての個別のご相談は
いつでも承っておりますので、お問い合わせフォームより
お願い致します。
設計・大西等