ものづくりの楽しさ

建築だけに限らずなんでもそうだと思いますが、
何かに想いを寄せてものづくりに集中している時は、
とても楽しい時間なのではないかと思います。
日曜大工もよいですし、金属関係でも、車関係でも、
クラフト関係でも、裁縫関係でも、押し花関係でも・・・
揚げていけばキリはないのですが、共通して言えることは
没頭して楽しみながらものづくりをしている時は、
時が経つのも気にならなくなりとても幸せな気持ちになれます。
ものづくりにおきまして仕事と趣味では一線を引く必要はありますが、
その仕事の中でも”楽しんで行う”
ということができれば苦にはならなくなります。
先日、担当の大工職と協力をして杉のカウンター材に
手を加える加工を施しました。
あえてS字を描いている材料を使い、
それに見合った形になるように切り出しを行いました。
木材は木目そのもの自体に色気と特徴がありますので、
あまり手を加えなくてもそのもの自体の美しさがありますが、
反対にその木目の流れに背くような形で加工を施してしまうと、
せっかくの木目の美しさが半減してしまうことがあります。
今回は仕上がりをイメージして意図的な加工を施しましたが、
極力木目の流れに逆らわず木目の自然な流れに反って加工を施しましたので、
人為的ではありながらもとても趣ある形に
仕上げることができ良かったと思います。
お客様にも喜んでいただくことができ、ものづくりの原点といいましょうか、
人に喜んでいただけるのはとても幸せなことなんだと
改めて感じた次第であります。
またこのようなチャンスをくれたお客様のご厚意に大変感謝しております。

金原陽一