日々を愉しむ

先日、オーナーさんの玄関に手すりを取付けました。
 

 
つい壁に手を触れて汚してしまいがちなので、靴の脱ぎ履きの手がかりに。
またシンプルな玄関の少しのアクセントに、とのこと。
 

 
見た目以上に難しい仕事も、手際よく進んでいきます。
幹也大工の早くて丁寧な仕事に感謝です。
 

 
なるべく他の素材や空間に馴染ませたいということで、
既製品は使わずに、手すりも受け材も無垢の木を使うことに。
 
はじめは丸い手すりのご希望でしたが、アプローチや飾り棚のななめ壁に合うように、八角手すりとなりました。
 

 
工事中に撮らせていただいた、アプローチに添えられたグリーンたち。
こうした暮らしのしつらえを拝見するのも、お住まいに伺うときの楽しみのひとつです。
センスのよいご夫婦らしく、モルタルの簡素な質感にぴったりな植栽や鉢植えが並んでいました。
 

 

 
その日なにより驚いたのが、ご主人がご自身で植栽を新たに植えられていたこと。
物置をさりげなく隠す、下草を添えた素敵な仕上がりに感動して、写真を撮らせていただきました。
 
「はじめは小さな苗木だったのに、すっかり大きくなりました」と仰るご主人。
元々は賃貸アパートで暮らしていたご家族、要望書には「庭はシンプルにしたい」とだけ書かれていたことを思い出します。
お仕事もお忙しいなか、ここまでご自身でされるとは想像していませんでした。
 
 
 
時が経つにつれて味わいが深まり、愛着が増す住まい。
 
そのためには、住まい手が家や暮らしに手を掛けるだけでなく、作り手がそれをお手伝いできる関係を保ち続けることも大切だと感じます。
 
お引き渡しの後も、日々の暮らしの支えとなりながら、その暮らしぶりに自分も活力を頂き、家作りの糧とする。
そんな関係を築きつつ、末永く暮らしに寄り添い続けていけたらと思っています。

鈴木 孝明
スタッフ

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