優れた道具
神戸にある竹中大工道具館に行きました。
場所は新神戸駅に近く交通便が良い所にあり、建物は日本庭園と自然な山並に囲まれてとても
趣深くて良かったです。
人と自然を優しくつなぐような”和”の印象がする建物で、地下階に展示物があり上部から差し込
む光に包まれた室内は居心地が良い空間になっておりましたのでついつい長居をしてしまいました。
大工道具がたくさん展示されており、古い時代からの優れた道具を保存し、それを展示する事で
後世にしっかりと伝えていく事を目的に建てられたとの事で興味深いものばかりでした。現在
ではあまり拝見できないような道具が見られて、とても貴重な体験が出来て楽しかったです。
展示されているたくさんの道具や物の中には、実際に大工さんが加工したとみられる木造の
伝統的な継ぎ手も展示されておりました。
弊社でも上棟作業時には必ず目にするこちらの継ぎ手は追掛大栓継ぎと言います。同じ木材同士
を継ぐ場合でも、継ぎ方次第で強度が異なります。どうせならば強度が高い継ぎ手の方が良いです
よね。丈夫で長持ちする家造りの基本にもなる所ですので道具同様に、大工さん一人一人の技術力も
とても大切にしたいと考えております。
設計 鈴木 清澄