触れる・考える
先月、京都の寺町にある鳩居堂へ行ってきました。
1663年薬商業として創業し、現在はお香、書画用品、和紙、はがき、便箋などを販売されています。
薬→お香とつながってきたそうです。
↓店舗 寺町通り側正面
2020年に内藤廣さんの設計でリニューアルオープンし、現在もたくさんのお客さんでにぎわっていました。
建て替え前の屋根の頂上にあった向い鳩が描かれた鬼瓦は途中の何度かの建て替えも乗り越え
江戸時代からずっと社屋に受け継がれてきたものだそう。
↓展示室から中庭を介して通り側の店舗を見る
↑饅頭部分に施された鳩の文字 ずらり ↑展示室の内部壁テクスチャー
引継ぎ守っていく人の責任や想い、今まで繋いてきてくれたものを今後も引き続き永く
繁栄させていこうという決意を感じるエピソードです。
創業したものをまったく同じ形で続けていくには、時代の流れや、ニーズによって
難しい壁にぶつかることはあると思いますが、商品を変化させながらも
主軸にある想いを繋ぎながら、存続させていくにはどうしたらいいのか。
社会に必要とされ続けるとはどのような存在か?は答えのない課題です。
向い鳩の商標が商品のあちこちに描かれているのを手に取りながら、
建築において、ニーズに合わせて変化に対応できる柔軟さを持ちながらも
丈夫で長持ちするものを作り続けていけたらいいなと思いました。
またそのような共感できる志の中で、仕事をしていきたいとも思いました。
↓店内 ↓中庭の奥の展示室
↓図面(向かいの第二店舗内に展示されています)こちらは二階建て。
山口江梨子