試行錯誤の末、内外の仕様もようやく固まり、プランが確定。契約に至りました。そして私は、この家に「蒼と風の家(あおとかぜのいえ)」と名付けました。約100坪の土地の東西南北に、両腕を伸ばすようにT字型の建物を配置し、南側の庭に向けて大きな開口部を設けました。周囲には田畑が広がり、隣地には住宅が無いため、窓を開放して暮らせます。春から秋にかけては、窓から風が流れ込み、風になびく草の音がサラサラと心地よく耳に響きます。また、視覚的にも庭との一体感を愉しめる居間になりました。間取りは、「平屋のような暮らし」ができるように、水廻りと寝室を1階に配置。内装は桧や杉の木材と白の塗り壁を基調とし、差し色で青色を壁や天井に使用しました。海の青、空の青を思わせる内装と、室内を心地よく巡る風を感じながら、ご家族4人が心ゆたかな暮らしを愉しんでいただきたいという願いを、この名前に込めました。