リフォーム記録
浴室改修工事 16【リノベーション・躯体補強完結】
築年数、約26年目を迎えるお住まいの浴室改修工事です。
ようやく骨組みの補強が完了し、躯体補強における最終工事に入ります。
ご承知の通り、今回の劣化損傷には漏水被害と白蟻被害の両方が確認されております。
システムバスへのリフォーム計画ですので、今までのような漏水の心配は既になくなっています。
残すは白蟻に対してです。
1回目の薬剤散布の防蟻処理は行いましたが、さらに念押しの為に処理を加えていきます。
骨組み材の復旧は整いましたが、微妙な隙間までは処理できていません。
この微妙な隙間が白蟻の蟻道(ぎどう)になってしまう心配が、今は払拭されていません。
そこでこの隙間を埋めていくようにします。
今は本当に良いアイテムが揃ってます!
こちらも現場発泡ウレタンフォームの一種ですが、一般との違いは防蟻性能を有していることです。
このフォームを隙間に充填することで、白蟻の侵入を防ぐ効果だけでなく、気密や断熱効果も高めることができますので、一石三鳥の効果が期待できます。
私見ですが、発泡のキメも細かいので発泡の仕上がりもとても綺麗です。
先ずは細かなところから隙間充填していきます。
続けて対象箇所も同様に隙間充填していきます。
こういう細かな作業は個人的に好きですね 笑
ついつい夢中になってしまいます。
この防蟻ウレタンフォームにはペパーミントオイルが含有されていますので、時折爽やかな匂いがするのも好みです。
吹き付けしたところは時間と共に発泡していき、より隙間の充填効果が高まります。
↓ ↓ ↓こちらが吹き付け直後
↓ ↓ ↓そしてこちらが吹き付けから少し経った状態
少しわかりづらいかもしれませんが、発泡の膨らみ具合の変化がわかると思います。
この作業を繰り返していき、対象範囲全体に吹き付けと充填を行いました。
隙間という隙間を全て充填にて埋めましたのでさらに安心度がUPしています。
ここまで整えた状態で最終の補強工事に入ります。
先ずは断熱材の充填から。
厚み100mmの断熱材を充填していきます。
そして耐力壁面材となる構造用合板を全面に張ります。
ちなみに洗面脱衣室側を見るとこんな感じ。
この構造用合板の施工にあたっては、通常であればN50又はCN50といった構造用の釘を用いて施工をしますが、今回の復旧にあたってはこの釘の使用は中止しました。
それはなぜ??
釘の施工におけるリスクが高かったからです。
新築工事においてこの構造用合板の施工は、一般的に早い段階で行われます。
つまり、電気配線や給排水配管などが無い状態で行うわけです。
しかし今回は電気配線が既にある状態での施工になる為、電線を打ち抜いてしまうリスクが少し高くなります。
釘打ち機を用いて施工をしていると、どうしてもリズミカルな施工になりますので、一瞬の施工ミスが惨事につながりかねません。
そこで釘ではなく、耐力壁用のビスを用いるようにしました。
ビスを使うことで釘打ちのようなリズミカルな連続作業ではなく、ワンアクション単位の作業となります。
そうすることで、打ち込む施工スピードよりも、打ち込む前の目視確認に注意が向きます。
つまり、施工リスクが下がり反対に目視確認の安心度がUPするわけです。
また、耐力壁専用のビスですのでその効力はお墨付きであるのも理由の一つです。
このような専用ビスが市販されているのも、耐震補強の施工においてはかなり有効に働きますので、施工側からするととても助かるアイテムとなります。
長かった躯体補強及び耐震補強における一連の施工も、これにて完結となります。
ここまでの閲覧大変お疲れ様でした。
また、ここまで閲覧いただきありがとうございます。
それでは最終のトドメと参りましょうか。
『しつこいな』と言われそうですが、3回目の防蟻処理です。
1回目 油性薬剤による薬剤散布
2回目 防蟻ウレタンフォームによる充填処理
そして3回目は水溶性の薬剤による散布処理となります。
こちらは匂いも少なく乾燥も早いので施工性はとても良好です。
せっかくの構造用合板が防蟻処理無しではやはり心配ですからね。
これで安心してシステムバスの工事に移ることができます。
躯体補強、耐震補強、3回の防蟻処理、
納得のいく内容で完全に完了しました。
次回はシステムバスの組立てに入っていきます。
ところでですが、以前投稿した排水管工事の “ダブルトラップ(二重トラップ)” 覚えてますか?
排水管経路におけるNG行為です。
ようやくこの段階でこの工事が絡んできます。
詳細は次回にて。
もうここまでくると、ほぼマニアックな個人的価値観の塊みたいなものです。
石橋は何回叩いて渡っても良いと思いますよ!
現場監理 金原