リフォーム記録

浴室改修工事 19【リノベーション・完成】

築年数、約26年目を迎えるお住まいの浴室改修工事もいよいよ最終仕上げとなりました。

システムバスの場合、基本は天井換気扇となることがほとんどですが、今回は造作浴室⇒システムバスへのリノベーションにつき、もともと開口されている壁の換気扇を再利用する形となります。

したがって、システムバス付属の換気扇ではなく電気業者にて換気扇の復旧となります。

ごく一般的には天井裏で接続ダクトなどを使用しますが、今回は壁換気扇なのでダクトの使用は無しです。

しかし、そのまま取り付けたのでは湿気を含んだ排気がシステムバスの壁と建物の壁の間に入り込んでしまうので、ここをしっかりと塞ぐ必要があります。

換気扇本体と屋外フードが近すぎる為、壁接続用のダクトも使用ができません。

反対に換気扇本体のみでは屋外フードまで筒部分が届かないので、こちらも何かしらの対策が必要になります。

正に『帯に短し襷(たすき)に長し』の状態です。

そこでアルミテープを利用して排気筒となるようにしました。

アルミテープを幾層にも重ねて貼り、不本意な湿気の流入を阻止します。

最終仕上げとしては、換気扇本体で隠れる範囲の縁回りをテープで巻き込み、完全に防湿措置を施しています。

こういった細かなところで手を抜くと、必ずといってよいほど後からしっぺ返しをくらうものです。

プラスチックのヘラを用いて、しっかりと圧接して密着性を高めています。

ここまで整えば安心して換気扇を取り付けられます。

でもただ取り付けるだけではダメですね。

換気扇本体回りから湿気の流入を防ぐようにシーリング処理も行います。

取り付ける際には基本的にビスにて固定します。

すなわち、このビスを打った部分も湿気の流入口になるリスクは0ではないわけです。

したがって、ビスにもシール剤を塗布し、かつビスの頭部分もシール処理します。

これで換気扇の取り付けが完了です。

しつこいですけどね。

でもこれぐらいやらないと、安心できないんですね。

ただ取り付ければ良いのではなく、しっかりとした考査と下処理が後々の安心につながります。

お客様にしてみればわからないところですが、見えなくなってしまうところこそ正確な処理が大切です。

 

次も同じようなリスクのところ。

どうしても浴室出入口部分はお風呂上がりの水滴が落ちたり、水汚れや不本意な水の浸入が懸念されるところです。

細かなところですが、このようなところもシール処理することでより安心感がUPします。

シーリングも永久的ではありませんが、少しでも建物の耐久性を長く保つには大事な処理の一つと思います。

今回のリノベーションでは木製の窓を利用していますので、窓部分のシール処理も忘れてはいけません。

システムバスと枠の部分は、アルミアングルを併用してシール処理していますが、木製枠自体のシールもこれまた重要です。

ここまでくるとかなり神経質ですが、やはり手を抜くわけにはまいりません。

そして最初の頃に取り外した洗濯パンの復旧です。

経年の使用でどうしても汚れの付着は避けられません。

新旧が交わるとその汚れ具合がどうしても目立ってしまいがちです。

多少の溶剤とメラミンスポンジで根気よくクリーニングしたら、思いのほか綺麗になって気持ちよかったです。

 

長かった浴室改修工事もこれにて完了となります。

途中色々なアクシデントもありましたが、無事に完了することができてホッとしました。

浴室側からすぐの脱衣室床はタイルにリフォームしたので、床板の水濡れ防止も効果が高まっています。

お客様には、大変長い期間自宅のお風呂に入れないというストレスを感じる暮らしを余儀なくさせてしまいましたが、その分しっかりとした工事と安心を提供できたと自負しております。

造作の浴室から新しく生まれ変わった浴室で、快適に安心してお住まいいただけるものと思っております。

Before ↓ ↓ ↓

After ↓ ↓ ↓

 

拝読いただけている皆様におかれましては、リノベーションというとわかりづらいことがきっとたくさんあると思います。

心配な部分や、不安なところ、また不透明であったり理解しがたい、また納得しがたい内容も色々あると思います。

私の『現場ブログ』では、その内容を赤裸々に掲載させていただいております。

このブログを通じて、少しでも不明瞭な部分や不安要素が解消されたり、少しでも安心に思っていただければ幸いです。

 

浴室改修工事 【リノベーション 完】

現場監理 金原