メンテナンス事例
暮らしのお手入れ 珪藻土壁
お住まいになられ、時が経ちますと新築当時のまま綺麗に過ごしていけている個所と、そうではない部分(想定外のこと)が生じるケースがあります。
その一つに、塗り壁(特に珪藻土)のお手入れの相談があります。
家具の配置や何か物を置いた際に、仕上げ材の珪藻土に影響をしてくるケース。
壁の珪藻土は、漆喰よりも調質効果が高く、補修のしやすさや、リーズナブルな点から選定されます。
上記の様な珪藻土の、プラスの効果も魅力的な反面、マイナスに作用する部分がどう出てくるか未知数な部分も理解をしていないといけません。
事例1. 傷やへこみ
珪藻土の種類によって表面の硬さもまちまちです。表面が柔らかければ、傷や、へこみがつきやすく、その反面、ご自分でも補修がしやすいのが特徴。
事例2.表面にカビが発生
壁の一部分の表面にカビが付着
こちら原因の究明はわかりかねるのですが、一部分に茶色く点々となる状態が見受けられることがあります。
推測ですが、壁内部からの染み出てきているわけではなく、壁表面に付着をしていますので、空気中に浮遊している栄養分のある何かが珪藻土の表面に付着し、そこで、発生しています。
・予防策として、
1.空気清浄機により、空気を除菌。
除菌を期待しながら、室内の空気を対流させる。カビの菌が、壁の珪藻土のわずかな隙間に着陸し、そこに留まり根を張る前に、壁に風を当て、根を張らせないようにすることは効果的であると考えます。
(あくまで、経験に基づく個人的見解ですので。)
2.湿度の高い時期は除湿をする。
エアコン、除湿器・乾燥機を使用し湿度を抑える。
3.発生源となりそうなものを放置しない。
水を使用する場所では、水滴の放置ですね。キッチン廻りでは食べ物や、植物など放置すれば腐食の原因となるものは注意です。
その他に靴には、いろいろな菌を付着していますので、カビを室内に連れてきてしまっているという自覚を忘れてはなりません。家に入る前に靴底を除菌するものが何か発明されるといいのですが。
・発生後のメンテナンスについてのご紹介。
製造メーカー各社いろいろ頭を悩ませているようです。
各社ご紹介しているものは、次亜塩素酸ナトリウムが多いようですね。
コロナで耳になじみのある消毒液です。身近なものではキッチンハイターがそれです。自邸においても、以前カビが発生しました。その際、キッチンハイターを薄め、塗装刷毛でカビの発生個所に塗布すると除去できました。
▼施工前(カビ発生時)
▼キッチンハイターを薄めてカビの部分に塗布していきます
▼塗布直後 乾くまで待ちます
▼施工後 カビが取れて綺麗になりました!
しかし、注意しないといけないのが、ご存じのようにプールの消毒の様な強い刺激臭があります。もう一つは、漂白効果がありますので、白い珪藻土だとしても微妙に白く色が抜けてしまいますので、カビの死滅と、色素の抜けない濃度調整が重要です。
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夏目通宗