リフォーム記録
【床のリフォーム】無垢フローリング 03:LDK編
築30年の木造戸建て住宅のリフォーム工事。
床の仕上を変える部分「部分リノベーション」です。
前々回、前回は個室と玄関ホールを施工しましたが、今回はLDKです。
大工が悩んでいるように見えますが、このお宅のリビングには掘りごたつがありました。
(写真中大工の足元)床に合わせて蓋を被せてあります。ここの納まりを考えながら新たに床板を張っていきます。
それぞれの箇所を採寸し、部屋の端から張り始めます。
始めの1枚の寸法調整が大切です。
ここで数ミリのズレがあると、張り終いでは数センチのズレにつながります。
接着剤と専用釘を併用し、1枚ずつ寸法調整して張り進めます。
リフォーム工事では「直線でない」「水平でない」「垂直でない」という状況がありますので、一度に同じ寸法でカットすることはできません。
掘りごたつの部分も床板をカットし、カンナを掛けて角を数ミリ落とします。
掘りごたつの蓋も同じようにフローリングを張りカンナを掛けます。
掘りごたつ完了。蓋をしても床板が繋がっているように見えます。
両端もいくらか幅があるように調整し、きれいに納めてくれました。気持ち良いですね。
8帖の居間を張り終えました。
このお宅は壁や天井にも無垢の木材が張ってあり、素材の相性も良いです。
次はダイニングとキッチンです。
キッチンに勝手口が有りましたので、まずは上がり框から取り付けていきます。
(上がり框については前回の【玄関ホール編】で触れています)
そして例によってフローリング。
ダイニングは一部既存フローリングがぶかぶかしていましたので、合板で修繕しています。
キッチンには収納庫兼点検口がありました。こちらも塞がず、既存同様に収納庫を取り付けます。
掘りごたつと同じように、収納庫の蓋にもフローリングを張っていきます。
枠と蓋をはめ込み、キッチンは完了。収納庫の蓋も木目を揃えています。
完成後の居間とダイニング。
工事したのは床だけですが、既存の壁や建具とも相性が良く木質化された内観になりました。
掘りごたつですので床に座ることも多いと思います。
優しく香る杉板は肌触りもとても気持ち良いです。
生活の中で身体の触れる部分である床や建具、テーブルや椅子などは本物の木材が適していると思います。
無垢材は時間とともに色が変化し、味わいもツヤ感も増していきます。
床のリフォームを検討される方には無垢のフローリングをお勧めします。
設計:増田