リフォーム記録
大規模リフォーム・フルリノベ 02【解体編 vol.02】
築年数、約35年目を迎えるお住まいの大規模リフォーム・リノベーション工事です。
外観からはパッと見た目だけではわからないですが、内部では解体作業が着々と進んでいます。
外部と内部の様子の移り変わりが極端です。
↓ ↓ ↓こちらはリビングの解体前状況
↓ ↓ ↓そしてこちらが初期段階における考査内容を書き入れたもの
当然、設計計画や打ち合わせが進む中では変更が発生します。
最終的には床もやり直す計画になりましたので、全解体という内容で工事が進みます。
↓ ↓ ↓それで進むとこうなりますね。
この段階ではLDKを廃材の仮置き場としていますので、撤去された材がどんどん溜まっていきます。
壁のボードも剥がされて内部の下地と断熱材が露わになってきています。
きっと新築当時はしっかりと断熱材が入っていた事と思いますが、経年の中は断熱材の自重もあり、ある程度落ち込んできた様子がわかります。
おそらくですが、35年前における当時ではこの断熱材の施工について、
『とにかく入っていればOKじゃない!』
という、今では到底考えられない感覚が強かったかと思います。
特にこの周辺地域の環境は、全国的にみても温暖な地域なので、寒冷地と比べると”断熱”に対する意識が全体的に低かった記憶があります。
それよりも、木工事のしやすさ、他工事のしやすさの方が優先されがちで、断熱材本来の施工方法が守られていない木造建築物がほとんどだったといっても過言ではないような気がします。
↓ ↓ ↓写真を見比べてみてください。
ざっと見て黄色い矢印部分が断熱の欠損部分です。
現代の新築工事では認められないレベルです。
しかし、この周辺地域における築年数が経っている木造建築物では、かなりの確率でこのような状態になっている現状は少なくありません。
この建物がどうこうではなく、地域全般において当時の建物は例外は少なくないと思います。
したがって、どうしても”暑いな”、”寒いな”につながってしまいがちです。
一旦切り替えて。
和室回りの解体も順調に進行しています。
壁と屋根の断熱材も剥がされ、仕分けが済んでいます。
↓ ↓ ↓こちらはキッチン回りです。
何年か前にリフォームをされておりますが、今回の改修に合わせてより使いやすく快適なキッチンに改修していきます。
当然ですが、ダイニング回りも同時に進んでいきます。
全ての水回り関係も新しく生まれ変わります。
こちらも解体が進み内部が露わになってきています。
キッチンと同様にこちらも一度リフォームされていますので、壁断熱材においては新旧の違いがはっきりとわかります。
性能値の高い良い断熱材が使われていました。
旭化成のアクリアネクストです。
断熱材の基本的な性能の考え方としては、”密度”と”厚み”に比例して性能が向上していきます。
詳しくは省きますが、新旧の断熱材では以下の違いがあります。
旧)密度:10kg/m3 厚み:50mm
新)密度:14kg/m3 厚み:100mm
密度については、1.4倍↗
厚みについては、2.0倍↗
これだけでも断熱性能がUPされていたのが感覚でわかりますね。
解体撤去された住設機器(住宅設備機器)類が仕分けされて搬出されます。
キッチンシンクや洗面カウンター、また浴槽については真っ二つになっています。
ちなみにですが、先ほど述べた断熱材についてです。
これは後にわかることなのですが、この断熱という事について致命的な内容が明確になります。
断熱の欠損とか落ち込みとかそういった局所的なことではなくてです。
この件については回を改めて説明したいと思いますが、今回の改修工事範囲においては確実な改善を図っていかなければならないことがこれで確定となりました。
詳細は後日ということで。
内部は一度片付けされて別の段取り作業へ。
今回の大規模リフォームでは、主な構造部分の改修や、耐震改修も控えております。
こちらの作業にスムースに移行できるようにも段取りを進めていきたいところ。
したがって、この辺りで解体作業は一時小休止。
ある程度、構造部分が見えるようになれば補強方法も検討しやすくなりますからね。
次回はこの部分をクローズアップしていきたいと思います。
解体終了まで、まだまだ道のりは長いですよ。
気長にお付き合いください。
大規模リフォーム・フルリノベ 02【解体編 vol.02】
現場監理 金原